旧海軍兵学校はイギリスのダートマス、アメリカのアナポリスとともに世界の3大兵学校として名をはせた。現在は海上自衛隊の幹部候補生学校として使用されている。 日本海海戦時代活躍した東郷平八郎や山本権兵衛元帥の遺髪から、敗戦に至るまでの旧海軍の遺品が数多く展示されていました。国のためだと洗脳し20代の若者を片道切符で戦場へと突撃させた指導者達と父や母に先立ち死んで行く息子達が両親に宛てた遺書が同じ建物の中に展示してありましたが、私は後者の方がより心を打ちました。止めどもなく涙が出て仕方がありませんでした。きっと私も息子達を持つ親になっていて、その当時の父親の気持ちが分かる年頃になっていたからでしょう。 日本が西欧諸国に追いつきたいと願う時代は建国のために多くの人が一丸となって、真面目に働きました。しかし、いつからか驕りと過信が前面にでて、武士道とは掛け離れた不意打ち作戦を行い、最後には人間の尊厳を無視して、知恵も技術も情報も無い、神頼みだけの作戦(?)でしか戦う事ができなかった日本軍を考えると。 高度成長した日本社会の中で、現在起きている様々な問題が当時と何ら変わっていないような気がしてなりません。今回、案内していただいた高木 克さんに心よりお礼を申し上げます。 2000 8/10
1999〜2001年まで へ